わんぱく通信
2022.12.01
「ブラック・フライデー」という言葉に、今年初めて出会いました。
「暗黒の金曜日?」
株価が大暴落し世界大恐慌に? と思った方は既に時代遅れ!
だって、ブラックフライデーの看板やポスターは、小売店の店先に大きく掲げられています。
日本では、古くは、イエスキリストの誕生を祝うお祭りが、いつの間にやらクリスマスとして年末商戦に、
聖ヴァレンティヌスに由来する日が商業化に成功して、バレンタインデーとしてチョコレートを渡す日に、
そして、古代ケルト人の収穫を祝う祭りが形を変えて仮装の日に、
時代とともに、外来イベントが、本来の由来は変化し、我が国の文化と混ぜ合わされ昇華し、あっという間に席巻していきます。
では、ブラックフライデーの由来は何なのだろうか?
1961年ごろ米ペンシルベニア州のフィラデルフィアが起源で、1975年にはかなり広まった比較的新しい言葉だそうです。
アメリカやカナダで、収穫と前年の祝福に感謝と犠牲を捧げる日として始まった感謝祭(サンクス・サンクスギビング・デー)は、毎年11月の第4木曜日です。
その翌日の金曜日に、小売店などで大規模な安売りが実施され、当日は買い物客が黒山の人だかりとなり、フィラデルフィアの警察が「真っ暗な金曜日」と名付け呼ぶようになったそうです。
「ブラック」は、ブラックリスト,ブラック企業、ブラック校則など、悪いイメージのものばかりです。
なので、この言葉に不快感を示して「ビッグ・フライデー」という言葉を作ったそうですが、時すでに遅し、一般には「ブラックフライデー」で広まったそうです。
その後、フィラデルフィアの新聞が「小売業者が儲かり黒字になる」からブラックですという解釈を発表したことにより、ブラック=黒字という良いイメージとして定着したとのことです。
今年、ネット時代の日本では、ブラックフライデーセール期間の11月下旬から12月中旬まで、物流が全国的に配送が混雑し、運送機関のトラックに荷物が積みきれないなど、出荷制限、物流混雑の状況が発生したとの社会現象がニュースになっていました。
「ブラック・フライデー」は、来年も一層定着するものと思われます。
世の中は、年々加速度を増し、劇的に変化していきます。
アンテナを高くし、起源を正しく理解し、時代に取り残されぬよう心掛けて参ります。