わんぱく通信
2022.10.01
「愛知(あいち)」をローマ字で書く人の割合は、
「Aichi」:88.0%
「Aiti」 :10.8%
「岐阜(ぎふ)」は、
「Gifu」:83.1%
「Gihu」:15.6%
「Aichi」と「Gifu」は、ヘボン式で、
「Aiti」と「Gifu」は、訓令式のローマ字です。
これは、文化庁が、令和4年9月30日に発表した令和3年度の「国語に関する世論調査」で明らかにしたことです。
ご多分に漏れず、私も間違いなくヘボン式で記載します。
しかし、小学校の国語の授業では、「訓令式」で教えていて、テストも訓令式で書かないと正解にはなりません。
昭和29年12月9日、時の内閣総理大臣 吉田 茂氏により、
「国語を書き表わす場合に用いるローマ字のつづり方を統一し、単一化することは、事務能率を高め、教育の効果をあげ、学術の進歩を図るうえに資するところが少なくないと信ずる。
今後、各官庁において、ローマ字で国語を書き表わす場合には、このつづり方によるとともに、広く各方面に、この使用を勧めて、その制定の趣旨が徹底するように努めることを希望する。」
というのが、訓令式です。
学校では訓令式で学んでも、大人になるにつれ、いつのまにかヘボン式ローマ字が主流になってしまうようである。
その背景にあるのは、日本人の英語コンプレックスだとそうです。
訓令式は、五十音図と規則的に対応していることが、幼稚すぎる!という変な意識を抱いていたり、ヘボン式は英語の発音により近づけた表記になっています。
外務省もヘボン式だけしか使用しなかったり、経済界などの要請も強いみたいで、法的根拠はありませんがいつの間にか一般に普及してしまった、というのが理由だそうです。
更に面白いのは、パソコンのローマ字入力は、訓令式でもなく、ヘボン式でもなく、その両方に対応しています。
支援効率を高めるために、学校・家庭・わんぱくクラブで同じ方法で支援することが、大切と常々言っているが、
ローマ字は、
学校,行政,パソコンそれぞれ異なるとは、いやはや困ったもの
である。