わんぱく通信
2021.06.01
今、世の中は、ワクチン接種とオリンピックの開催の是非の話題で持ちきりです。
そうした中、昨日から急上昇したのが、全仏オープンでの大坂なおみ選手の精神的負担を理由として試合後の会見を拒否したニュースです。
世の中の論調は、スター選手が我儘なことを言っている程度の受け止めでしたが、世界中の受け止め方も大きくなると共に徐々に受け止めが変化してきています。
今朝、YouTube番組-原口一博さんの“朝のご挨拶”で、興味深い配信をされていましたのでご紹介します。
大坂なおみさんは、2018年の全米オープン以降うつ病に悩まされてきたと告白したとのことです。
さらに、Twitterでは、「本当のところ、私は18年の全米オープン以降、長い間うつ病を患っており、それに対処するのがとても大変だった」と明かし、「私を知っている人は、私が内向的であることを分かっているし、大会で私を見たことがある人は、私がよくヘッドフォンをしていることに気づくはず。それは社会不安を和らげてくれるから」とつづったそうです。
原口さんによれば、自ら鬱であることを告白することの勇気を称えたい。
結果、障がいで苦しんでいる方々への勇気に繋がるであろうとのことでした。
「無理なものは無理!」と言わせることは、障がい者権利条約の中心的概念である合理的配慮に欠けた結果であると指摘しています。
バリアは、その人の側にあるのでなく、バリアは社会の側にある。
障がい者権利条約では、「合理的配慮の否定」も「障害に基づく差別」と定義しています。
つまり、「障害のある人に必要な配慮を、出来るのにやらないことは、差別だ」ということです。
インタビューを受けないことで罰金を払わせること、あるいは、出場権を剥奪することが、鬱病を患った選手への合理的配慮を欠くものかどうなのか、大いに議論されることに意義があると思います。
今回のニュースが、人間の尊厳を守ることに繋がって行けばと願います。
Be as you are ! ~ あるがままでいて下さい ~